Mine Kawakami staff blog

ピアニスト「川上ミネ」の最新情報をお届けします♪

『日本スペイン交流400周年記念 ピアノコンサート』

 

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去る、10月9日にスペイン大使館で行われたピアノコンサートは、それはそれはもう、人間の言葉では表現することが出来ないほどの素晴らしさでした。(かと言って、他の動物や惑星の言葉で表現できるというものでもありませんが)

間違いなく、これまでの全ての演奏の中で1番!をまたしても更新したと断言できます。

400年前に、メキシコやスペインに旅だった支倉常長率いる慶長遣欧使節団。壮大な旅に果敢に挑むサムライ達の姿を思い浮かべ、川上本人も支倉の軌跡を辿って自分の足で踏みしめてきた異国の土地。1曲1曲に籠められた思いがほとばしり、鳥肌が立つほどの臨場感に会場は包まれました。

楽曲の完成度が凄まじく高いことはもちろん、音楽家としての持てる力を余すことなく発揮しているその姿。ホールの片隅で感動のあまり不覚にも泣いてしまいましたこと白状いたします。知らぬ間に涙が出てきて、もう少しで収録の音声さんにすすり泣きを拾われてしまうところでした。言うまでもなく、仕事のことなどすっかり忘れて写真も撮らず、ひたすらに聴き入ってしまったのです。開き直りますが、そんなの無理です。あんな渾身の演奏を目の前で展開されては。

もう一つ、感動のあまり気絶しそうになった出来事がありました。

思い出して涙を流しながらこうして書いています。

 

先約の公務のため、大使館を離れていてリサイタルにはいらっしゃらないはずだったミゲルアンヘル大使が、大急ぎで大使館へお戻りになり、リサイタルのために祝辞を述べて下さったのです。驚くのはまだ早い!

演奏を喜んで下さったミゲルアンヘル大使と奥様が、楽屋として開放してくださった図書室へお越し下さり、「あなたこそ、大使です。」とおっしゃったのです。

この会話をそばで聞いていて、倒れそうな自分を支えることがどんなに難儀だったか。

驚くのはまだ早い!

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大使は大変感動され、「この後、我が家で一緒に食事をしましょう!」と誘って下さったのです。こんなに光栄なお誘いが他にあるでしょうか?!

ところが!間髪入れずに川上「今夜は行けません。」とすんなり。きっぱり。

もう少しで本当に顎が外れてしまうかと思いました。

「じゃあ、また明日!」と爽やかに立ち去られた大使をお見送りしてから、マネージャーとして、なぜこれ程のお誘いを無碍に二つ返事で断ったのかと詰め寄りました。

川上ミネにとって、やり遂げた、全てを出し尽くした、そんな日の最後はスタッフと一緒にラム酒のおいしいお店に打ち上げに行くことの方が大事だったのです。

もう涙で前が見えません。もう無理です。

 

演奏中、その演奏が素晴らしくて感極まりながら「私はこのためにやっている!そしてこれからも一生懸命やっていく!」と思っていましたが、「大使からのお誘い無碍にお断り事件」の後には「私はずっと付いていく!そして一生添い遂げる!」とまで思っていました。

 

少々私的感情に脱線してしまいましたが、みなさんも川上の演奏を目の当たりにした日には、「これからも一生懸命やっていく!そして一生添い遂げる!」と思ってしまうはずです。

断言できます。

 

スペイン国営テレビの最高峰のクラッシク大型番組で6月11日にマドリッドで川上が芸術監督し演奏した「日本スペイン交流400周年記念音楽会」が特別番組として放送されました。

それも昨日スペインのナショナルデーに!

その特別番組をご覧いただけます!

さあ!ご覧ください!

http://www.rtve.es/m/alacarta/videos/los-conciertos-de-la-2/conciertos-2-concierto-400-aniversario-relaciones-espana-japon/2061191//?media=tve

 

追伸:前にも私がエージェントのくせに、演奏中仕事を忘れてしまったり、写真を撮るのがド下手だったりする事は申告しましたが、そのためこの演奏会では世界で活躍されているフォトグラファーの平山ジロウさんが写真を撮って下さいました。(ここで、みなさん「やっぱり」と大きく頷かれましたね。)本当にありがたいです。